開発確認作業を80%削減 ー Claude Code × MCPでブラウザ操作を自動化した実例

2025/9/30
エンジニアリングAIコード
開発確認作業を80%削減 ー Claude Code × MCPでブラウザ操作を自動化した実例
📌 課題

コード変更後のブラウザ確認作業が煩雑で、スクリーンショット取得・要素検証・問題特定に毎回30分。見落としも頻発。

✨ 成果

Claude Code × MCPの統合で、ブラウザ操作・検証・修正提案まで自動化。確認時間を6分に短縮(80%削減)し、見落としゼロを達成。

「AIで開発効率化って、実際どう使えばいいの?」

こんにちは、スペースカウボーイです🤠
Web開発でコードを変更するたびに、ブラウザを開いて、ページに移動して、該当箇所までスクロールして、スクリーンショットを撮って…この繰り返しが毎回30分。しかも手作業なので見落としも頻発していました。
そこで導入したのが、Claude CodeとMCP(Model Context Protocol)の統合です。ブラウザ操作を完全自動化し、確認作業を80%削減した実践例をご紹介します。

MCPとは? — AIがブラウザを直接操作できる仕組み

MCPは、Anthropicが開発したAIとツールをつなぐプロトコルです。Claude CodeがChrome DevToolsと連携し、ブラウザ操作・要素検証・スクリーンショット取得・ネットワーク監視を自動化します。

従来の開発フロー vs MCP統合後

従来(手作業)

1. コード修正(3分)
2. ブラウザを開く(30秒)
3. 該当ページに移動(1分)
4. 目視確認・スクロール(5分)
5. スクリーンショット撮影(2分)
6. DevTools でHTML確認(10分)
7. 問題特定・修正(8分)
= 合計約30分

MCP統合後(自動化)

1. コード修正(3分)
2. Claude Codeに「確認して」と指示(10秒)
3. 自動で検証・問題特定・修正提案(3分)
= 合計約6分(80%削減)

導入の背景 — なぜMCPが必要だったのか

記事ページのシンタックスハイライト実装で、確認作業を10回以上繰り返し、合計5時間が消えていました。手作業での確認では、フロントマターの形式エラーやTypeScript型エラーの見落としも頻発。修正→確認→また修正のループで、さらに3時間を浪費していました。
また、新しいメンバーはDevToolsの使い方や確認ポイントがわからず、問題の特定に時間がかかっていました。

MCP統合の実装 — 3ステップで完了

ステップ1: 開発環境の構成

MCPを活用する開発環境では、3つのターミナルを使用します:
# ターミナル1: git操作・通常作業
cd /path/to/your-project


npm run dev


claude-code
bash
ワンコマンドで自動起動することも可能:
osascript -e 'tell application "Terminal" to do script "cd /path/to/your-project && npm run dev"' && \
osascript -e 'tell application "Terminal" to do script "cd /path/to/your-project && claude-code"'
bash

ステップ2: Claude CodeでのMCP設定

特別な設定は不要です。Claude Codeは起動時に自動的にMCPサーバーを検出し、localhost:3001に接続してブラウザ操作ツールを有効化します。

ステップ3: 実際の使用方法

Claude Codeに自然言語で指示するだけ:
記事ページのシンタックスハイライトが正しく表示されているか確認して
Claude Codeが自動でページを開き、スクロール、スクリーンショット取得、HTML解析、問題発見、原因特定、修正コード提案、再確認までを実行。所要時間: 約3分(従来は30分)

実際の活用例 — シンタックスハイライト問題の解決

記事ページのコードブロックで、bashのシンタックスハイライトが効かない問題が発生。従来なら手作業で30分以上かかっていましたが、Claude Codeに「記事ページのコードブロックのシンタックスハイライトを確認して」と指示するだけで、自動で問題を検出し、修正コードを提案:
pre: ({ children }) => {
  const codeElement = children as React.ReactElement<{ className?: string; children?: React.ReactNode }>
  const className = codeElement?.props?.className
  return (
    <CodeBlock className={className}>
      {codeElement?.props?.children || children}
    </CodeBlock>
  )
}
typescript
ブラウザをリロードして再確認し、「シンタックスハイライトが正常に動作しています」と報告。所要時間: 約3分

劇的な効率化の成果

作業内容従来(手作業)MCP統合後削減率
ブラウザ操作5分10秒97%
要素検証10分1分90%
問題特定8分1分88%
修正提案7分1分86%
合計30分6分80%
従来: 10回の確認作業で3回の見落とし(30%) → MCP統合後: 見落としゼロ(0%)
投資対効果: Claude Code Pro 月額$20で、確認作業週4時間・見落とし修正週1.5時間を削減。月間22時間の工数削減により、時給3,000円換算で月66,000円の効果。初月で投資回収完了。

AIによる開発効率化の本質

今回のMCP統合で気づいたのは、**「AIは確認作業の完全自動化パートナー」**だということです。AIは繰り返し作業の正確な実行・多角的な検証・問題の即座の特定が得意。人は「何を確認したいか」という目的設定と最終的な品質判断に集中できます。
ツール自動化範囲学習コスト柔軟性
Seleniumスクリプト化した操作のみ高(コード記述必要)
Playwrightスクリプト化した操作のみ中(設定ファイル必要)
Claude Code + MCP自然言語で指示可能低(指示するだけ)

他社への応用可能性

このMCP統合は、UI/UXの動作確認・フォームのテスト・パフォーマンス測定・クロスブラウザテストなど、幅広いシーンで活用できます。
  • 必要なもの: Claude Code Pro・Node.js開発環境・Chrome/Chromiumブラウザ
  • 不要なもの: 専用のテストツール・複雑な設定ファイル・テストコードの記述
成功のポイント: 開発サーバーを常時起動し、Claude Codeに具体的な確認内容を指示。最初は簡単な確認から始めましょう。

さいごに — AIは「確認作業の自動化パートナー」

「AIで開発効率化」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実際は**「確認作業をお願いする感覚」**です。
今回のMCP統合で実感したのは——
AIが自動で確認・検証してくれる安心感 ✅ 見落としがなくなる品質向上効果 ✅ 開発に集中できる時間の創出
「ブラウザ確認作業が面倒で…」とお悩みの開発チームの方。まずはClaude Code + MCPで、確認作業の自動化を試してみてはいかがでしょうか。

開発効率化やAI導入でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。実際の導入経験をもとに、現実的なアプローチをご提案いたします。

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